市役所1号館の大型サイネージ、その効果は?―「設置」ではなく「成果」を検証(令和7年度決算 企画調整局審議)

令和7年度決算特別委員会の企画調整局審査で、市役所1号館エントランスに設置された大型サイネージについて質問しました。

(今回の質疑の件は補正予算時にYoutubeにでお知らせした件です)

今回確認したかったのは、「大型モニターを設置した」という実績そのものではありません。予算を使って整備した以上、どのような目的・目標を設定し、実際にどのような成果につながったのかを検証することが重要だと考えています。

5,000万円の予算要求、実際の設置は約1,500万円程度

質疑では、令和7年度の補正予算で大型サイネージについて5,000万円の予算要求があり、会派から疑義を呈したこと、その後、実際には約1,500万円程度で設置できたと伺っていることを取り上げました。

のまち質問
サイネージは、当然のことながら設置自体が目的ではありません。安く済んだからよいという話でもありません。何らかの政策目的、政策的な狙いがあって設置されたものではないかと考えます。設置に当たり、どのように目標を設定していたのか。また、設置によってどのような成果があり、その成果をどう評価しているのか。

神戸市「通行者の7割弱が目に留めて視聴」

神戸市からは、2021年4月に設置したディスプレーに不具合が生じたため、2025年10月に視認性の高い大型LEDディスプレーへ更新したとの説明がありました。

市の重要施策や先進的な取り組み、神戸の魅力発信、表敬訪問時の歓迎、イベント案内などに活用しており、AIカメラを設置して視聴者数なども計測しているとのことです。

神戸市答弁
AIカメラにより訴求効果を定量的に把握する試みを行っており、通行者のうち7割弱の方がサイネージに目を留め、視聴しているという数字が出ています。

また、スポーツチームの優勝時などにはお祝いメッセージをすぐに表示でき、従来は横断幕の準備に1~2週間かかっていたものが即時に投影できることで、新聞やテレビなどのメディア報道にもつながっているとの説明でした。

「7割が見た」だけでは、大型化の効果は分からない

そこで再度指摘したのが、「大型化したことによって、どれだけ効果が高まったのか」という点です。

以前のディスプレーは100インチ程度で、今回約220インチへ大型化しました。しかし、大型化する前にはAIカメラが設置されていなかったため、100インチのときと220インチになった後で、視聴率がどれだけ変化したのかを比較することができません。

のまち再指摘
100インチのものから220インチのものに変更して、それによって目が留まるようになったのかどうかが大事です。しかし、その前にAIカメラをつけていなかったので、実際には検証できないと思います。

さらに、設置直後の時期には庁舎前の歩道が通れなくなった影響もあり、通行者の状況そのものが変化している点についても指摘しました。

本質は「どんな映像を流すか」

大型サイネージを否定することが質問の目的ではありません。重要なのは、モニターの大きさそのものではなく、そこで何を発信し、どのような成果につなげるかです。

のまちの指摘
本質はやっぱり、どんな映像を流すかだと思います。今後、より企画と相談し、広報戦略の中でしっかり取り組んでいただきたい。

「何をしたか」ではなく「何が変わったか」

行政の事業では、「設置した」「開催した」「発信した」といった実績だけでなく、その結果としてどのような効果が生まれたのかを確認することが重要です。

予算を組む段階で目的と評価指標をできる限り明確にし、決算ではその成果を検証する。そして、その結果を次の事業改善や予算編成につなげる。今後も、こうした視点から市の事業を確認していきます。